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【特別企画】LCCを語りつくす! LCC広報女子会2017

LCC広報女子会の様子

LCCの各種情報発信・メディア対応などを担当する「広報」の方々。春秋航空日本、バニラエア、スクートの3社の広報で働く方々に集まっていただき、年末特別企画として「LCC広報女子会」を開催しました。LCCで働くようになったいきさつ、これからのLCCの展望など熱いトークを繰り広げました。LCCで働きたいと思っている方も必見です!

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東京・六本木で「LCC広報女子会」を開催

貴重な名刺交換の瞬間

貴重な名刺交換の瞬間

LCC春秋航空日本(Spring Japan)とスクートの広報担当者による名刺交換の瞬間。ありそうでこれまで実現していなかった、とても貴重な瞬間です。

実は今回、LCCの“顔”でもある広報担当者を集めた「女子会」を開催したんです。

東京・六本木で「LCC広報女子会」を開催

東京・六本木で「LCC広報女子会」を開催

2017年11月末、東京・六本木にて「LCC広報女子会」を開催しました。今回参加してくださったのは以下のLCCの広報担当者です。

  • 春秋航空日本(Spring Japan)
    広報室 長谷川久仁江さん・中村陽子さん
  • バニラエア
    総務部広報担当 曽根由美さん
  • スクート
    シニアスペシャリスト PR&コミュニケーション 山口奈央さん
特製のハンバーガーなどを食べながらトーク

特製のハンバーガーなどを食べながらトーク

会場は六本木にあるグランドハイアット東京の人気ステーキハウス「オークドア」。名物の自家製ハンバーガーなどに舌鼓を打ちながら、開放的な雰囲気のもと、座談会を行いました。

今回は、なぜ今のLCCで働くことを選んだのか、LCCで働くことの魅力や苦労などを伺いました。“中の人”が語る貴重なインタビューをお楽しみください。

(聞き手:五十嵐貴文)

バニラエア曽根さん「LCCではなくLHCを目指したい」

バニラエア 総務部広報担当 曽根由美さん

バニラエア 総務部広報担当 曽根由美さん

バニラエア 曽根さん:前職はPR・イベントの代理店で働いていたのですが、新卒時に航空会社で働いていたこともあり、もう一度航空業界で働いてみたいなと思っていたところにバニラエアの広報の採用試験の募集を知り、応募しました。バニラエアは2016年に一気に路線が拡大していたこともあり、勢いのある会社、面白そうな会社だなと思っていました。現在、広報担当は私一人ということもあり、紆余曲折しながら日々頑張っています。

バニラエア 曽根さん:社内で印象的な言葉があったのですが、「私たちはLCCではなくてLHCになればいいんじゃないか」ということです。これはLHC・Lowcost Highquality Carrier、LCCは安いから安全を阻害しているわけではない、ちゃんと高品質(High quality)なフライトを提供していますよということを目指していきたいなと、一つの会社だけでなくて、すべてのLCCが目指していければいいなと思っています。

スクート山口さん「LCCは新しい風だと感じた」

スクート シニアスペシャリスト PR&コミュニケーション 山口奈央さん

スクート シニアスペシャリスト PR&コミュニケーション 山口奈央さん

スクート山口さん:私は旅行やマーケティング関係の仕事を務めてきたのですが、タイミングよくスクートのPR職の募集があったので応募しました。以前、ヨーロッパを周遊旅行した際に、自由席のLCCに搭乗する機会があり、その光景に「LCCは新しい風だ」と感じていました。同じ距離を安く行けるという事を良いと感じる人も必ずいるので、LCCに就職することに抵抗はありませんでした。

スクート山口さん:LCCは人が少ない分、プレスリリースの執筆やイベントの管理など業務の範囲も広く、「何でも屋」として大変ではありますが自分にとっては勉強になる部分も多くあります。

スクート山口さん:普段仕事で接する30~50代のメディアの方はLCCで渡航費用を抑えてホテルにお金をかけるスタイルの人が多いのですが、凄く賢い組み合わせだと思っていて、そういった組み合わせ方を訴求できればと思っています。

春秋日本 中村さん「LCC業界全体をもっと良いイメージに」

春秋航空日本(Spring Japan) 広報室 中村陽子さん

春秋航空日本(Spring Japan) 広報室 中村陽子さん

春秋日本 中村さん:以前は旅行業やテレビ関係の仕事をしていたのですが、春秋航空(9C)が茨城に就航する際にお手伝いをはじめました。その後、春秋航空日本ができるということで移り、広報室で広報の仕事を行うようになりました。PRやメディアに関しての経験があったので、その面を担当させていただいています。

春秋日本 中村さん:春秋航空の上海~茨城線の就航(2010年7月28日・定期チャーター便として)が日本のLCCの大きな転換点だと思っています。そこから色々なLCCが増えてきて、日本らしいサービスを心掛ける会社もあったりと、気軽に利用してもらえるようなLCCが増えてきたことが嬉しいです。LCC業界全体としてもっと良いイメージを持っていただけるように頑張っていきたいです。

春秋日本 長谷川さん「LCCは日本にとっての革命」

春秋航空日本(Spring Japan) 広報室室長 長谷川久仁江さん

春秋航空日本(Spring Japan) 広報室室長 長谷川久仁江さん

春秋日本 長谷川さん:私は長く外資のエアラインで働いていて、PRや広報の業務も担当していました。そんな中で新しいLCC(春秋航空日本)を立ち上げるということで声をかけていただき、LCCに興味もあったので立ち上げに参加しました。最初は広報室という部署はなく役員室の中で様々な業務を行っていました。その後広報室ができ、現在は会社の認知を高めるため日々取り組んでいます。

春秋日本 長谷川さん:春秋航空日本で働く中で、LCCは日本にとって「革命」のひとつだと感じるようになりました。従来、飛行機に乗るのは料金がかさむということもあり、一大決心というか簡単な乗り物ではありませんでした。ところが、今まで数万円していたものがLCCで数千円で乗れるようになる、その大きな差に対して、みなさんは驚きと疑問があると思います。「革命」ともいえる大きな変化に対して、どうその事実を広く伝えていくかに難しさとやりがいを感じています。

LCC広報女子が考える「これがあったらいいのに」

座談会では「LCCにこれがあったらいいのに」という点でトークも展開しました。

春秋日本 長谷川さん:ペットを家族の一員として飼っている方も多いと思うのですが、旅行に連れていきたいけど「(空調のある)貨物室に預けるのはちょっと」と思う方もいると思います。そこで「このフライトはペット同伴OK」です、などのフライトもあればいいのに、と思います。

五十嵐:FSC(フルサービスキャリア)では前例がありますが、LCCはまだですね。ぜひチャーター便で実現させましょう!

春秋日本 長谷川さん:お母さんとお子さんが一緒の「赤ちゃんフライト」もいいですよね。泣き声も気にせず乗れて、お母さんも家事から解放と。あとは、今はモノクラス(単一)の座席設定のLCCが多いですが、2クラス制で上級クラスには手厚いサービスなど、こういった所も需要を見極めていければと思いますね。

スクート 山口さん:中小企業の方はだんだんと出張で使ってくださるようになってきているのですが、もっとビジネスで使っていただきたいと思っています。

バニラエア 曽根さん:そうですよね、その際に欠航や遅延を気にされる方も多いと思うのですが、成田~札幌とか、成田~台北とか同じ路線を飛んでいるLCC同士で、トラブルがあって欠航・遅延してしまったときに助け合える仕組みができたらいいですよね。

「私たちLCCを卒業しました」

スクート 山口さん:段々とフルサービスキャリアとLCCの境目が無くなってきていると思うんですよね。となると、日本語でいう「格安」な航空会社という分け方はもういいかなと思います。

バニラエア 曽根さん:五十嵐さん、何か新しい名称考えたらいいんじゃないでしょうか?ローコストを「格安」と訳している所から誤解が生まれていると思うんですよね。

五十嵐:そうですね、それは面白い発想ですね!

春秋日本 長谷川さん:欧米では「スマート(賢い)な人はLCC」と言ったりしますよね。

五十嵐:なるほど、「スマートキャリア」、良いかもしれないですね。「私たち、LCC卒業しました。これからはスマートキャリアになります!」と宣言するのも面白いかも知れませんね。

LCCで働きたいと思う方へのメッセージ

最後にLCC広報女子の皆さんに「LCCで働きたい」と思っている読者の方に対してのメッセージを頂きました。

バニラエア 曽根さん:バニラエアはアイデアがあれば何でもできる土壌があります。アイデア一つあればお金をかけずに色々な事に挑戦できるので、自分のやった実績がすぐ目に見えて分かるので、そこは楽しいと思います。

スクート山口さん:スクートは少人数で業務の範囲が広いので、色々な事をやることによって視野が広がって、挑戦することがたくさんあるので、トライする意欲のある方には向いている職場だと思います。航空業界的にもLCCからステップアップする方も多いので、経験の場としても魅力があると思います。

春秋日本 中村さん:春秋日本は他の航空・旅行業界から転職したベテランの方が多いのですが、LCCはこれからの航空会社だと思うので、もっと若い方が入ってLCC業界を盛り上げて、切り拓いていってほしいと思います。

春秋日本 長谷川さん:沢山能力をもっているのに活かす場所が無かったという方にとって、LCCは歴史がない分、色々な事にチャレンジできると思います。これから歴史を作っていけるというのは、中々経験できないチャンスだと思うので、新しいLCC業界を一緒に作っていければと思っています。

みんなで力を合わせてLCC業界をもっと楽しく!

こうして約2時間の座談会は終了。各LCCの広報が集まる貴重な交流の場となりました。お忙しい中お時間をいただき、誠にありがとうございました!

会社は違うけれども、LCCに未来を感じ日々努力する女性たち。その笑顔はとても輝いていました。これからのLCC業界がさらに発展するため、会社の垣根を越えて、手を取り合って協力していく事の大切さを改めて感じました。

2018年のLCC業界がもっと面白くなるように、LCC STYLEの読者の皆さんもどうぞLCC各社への応援をよろしくお願いします!私、五十嵐もLCCジャーナリストとしてこれからも全力でLCCへの取材・企画・発信を続けていきます!

(五十嵐 貴文)

関連URL:春秋航空日本(Spring Japan)公式HP / バニラエア公式HP / スクート公式HP

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